
(ONE KYUSHU サミット2025公式ブログ 2025/9/25)
はじめに
阪井さんは、ソニー(現ソニーグループ)で長年研究を続けた後、独立してテレプレゼンスシステム「窓」というツールを世に送り出しました。長崎出身の阪井さんが大切にしてきたのは、その場に行かないと感じられない空気や体験を、多くの人に届けることです。
実は、私が所属しているツナガル株式会社でも「窓」を導入しています。福岡オフィスと北海道オフィスをつなぎ、物理的には最も遠い拠点同士が、まるで隣にいるように会話できる。オフィスに一人でいるときでも、北海道のメンバーが働いている姿を見ると「自分も頑張ろう」と思えるのです。距離を超えて近さを感じさせてくれるのが「窓」だと実感しています。
そんな日常の体験もあって、日頃からお世話になっている阪井さんに、改めて五島で開催されるONE KYUSHUサミットを前に、その活動に込めた思いを伺いたいと思いました。
(中略)
Q2:現在の取り組みについて教えてください。阪井:「窓」は建設業界や教育・医療の現場で活用が広がっています。新東名高速のトンネル工事をはじめとして、建設業界全体では約100台が導入され、遠隔でも一体感のある作業を実現。離島の病院では専門医とつながり、迅速な診療を可能にしています。
また、五島高校と立命館大学をつなぐことで、島の高校生が教授と交流する学びの場も生まれています。現在、全国で約700台の導入が進んでいます。Q3:これから九州にとって必要なことは?
阪井:長崎をはじめ九州の離島や中山間地域は、日本文化の核をなす場所だと思います。しかし都市部との距離で価値を測る風潮には疑問を抱いてきました。