セーフィー株式会社 第4回 福井倉庫(株式会社バン・ソフト・コミュニケーション) 竹村桂一さん

「映像から未来をつくる」というビジョンを掲げ、日本中、世界中のカメラの映像をクラウド化し、自分のため、社会のために誰もが活用できる映像プラットフォームを提供するセーフィー株式会社。安全かつ利便性高い映像配信を通じて、防犯カメラとしての機能にとどまらず、業務改善やDX推進など多くの社会課題を解決しています。

現在、機器の品質管理や出荷業務を支える現場で「窓」を活用いただいており、今回4人の方にインタビューしました。

4回シリーズの最終回は、株式会社バン・ソフト・コミュニケーション代表取締役の竹村桂一さん。福井キッティング工場(福井県小浜市)は2021年に開所し、現在、セーフィーの出荷業務のほとんどを担っています。出荷業務の委託先 としてセーフィーの成長に伴走してきた同社ですが、経営者の立場から、どのように「窓」を活用し、東京のセーフィーと連携してきたのか、お話を伺いました。

「窓」との出会い

2021年に開所した福井県小浜市の福井倉庫

― 竹村さんとセーフィーとの出会いからお話いただけますか。

紹介を受けて、セーフィーの社長である佐渡島さんとお会いしたのが2017年です。当社は大手100円ショップの納入業者向け物流システムのパッケージを作っていたのですが、それ1本でやっていたことから、違う事業の立ち上げを考えていた時期でした。セーフィーも会社がどんどん大きくなっていく中でオフィスが狭くなる一方で、五反田の本社からカメラを出荷しているというお話を聞き、こちらは土地代も安いし、私どもには物流システムのノウハウがあったので、自前で作れるというお話をしました。そこから出荷業務を本格的に行い始めたのが2018年5月で、今に至っています。

― 「窓」はどのような業務に使っていますか。

主に、セーフィーの出荷チームと当社の出荷メンバーをつなげています。連絡にはチャットツールを使用していますが、文字ではわからない、細かいコミュニケーションが必要なところに「窓」を使っています。

― 導入のきっかけは、セーフィーからの紹介ですか。

はい、「窓」という製品があるというお話を聞いて興味を持ち、面白そうだから入れてみよう、というのがきっかけです。2021年7月頃、この建物が建った時だったと思います。ただ、導入当初はあまり活用できておらず、置いてあるだけ、という状況でした。

最初は活用されていなかった「窓」

― 今、かなり活用されていますが、最初から活用できていた訳ではなかったのですね。

はい。「置いておくだけでは意味がないよね」という話になり、とりあえず電源を入れるところから始めました。最初のうちはカーテンを下ろしていた(音声・映像をミュートした状態)のですが、カーテンを下ろすと置いてあるのと変わらない、カーテンを常にフルオープンにしよう、となりました。フルオープンにすると、何気ない会話が始まって、自然と使うようになりました。

― 活用されるようになるまで、竹村さんご自身が働きかけを行ったのでしょうか。

そうですね。設置場所はいろいろと検討しました。人が見えた方がいいのか、作業場が見えた方がいいのか、試行錯誤しました。その結果、現在は人が映る場所に置いています。実際に使っている社員にとっては、慣れるまで半年ぐらいかかったのではないでしょうか。

― 「窓」があってよかったと思われるのはどんな点ですか。

電話やチャット、ビデオ会議システムと違って、リアルタイムに相手の表情を見ながら仕事を進められる、というところです。チャットのように言葉だけだと若干きつくなったりしますし、急ぎの案件なのにそれが伝わらなかったり、といったことがありますが、「窓」だと顔や表情から状況や緊急度を汲み取ることができます。

― コミュニケーションする際は雰囲気も察する、ということですね。

そうですね。セーフィーのデリバリーの方から泣きそうな顔で、夕方に出荷をお願いされたら「じゃあやろうよ」となりますよね。チャットで“お願い”のスタンプを送られても、正直なところ緊急度はなかなか伝わらないと思います。

― 逆に「窓」がなかったら、どういう問題が起こりそうですか。

セーフィーと当社との関係が思わしくない方向に行くのではないでしょうか。お互い依頼がしにくくなる、聞きたいことを聞けなくなる、ということが発生しそうな気がします。

「同じITベンチャーで働いてるんだ」という一体感

― 経営者である竹村さんのお立場からすると、従業員の方々の満足や働きやすさという観点で「窓」についてどのようにお考えですか。

福井県小浜市という地域 で仕事をしているので、東京のベンチャー企業と接する機会はなかなかありません。しかし、「窓」を通して、セーフィー社内の雰囲気や空気感を感じ取ることができ、当社のメンバーたちも「同じITベンチャーで働いてるんだ」という気持ちがあります。

― 業務での活用という目的とは別に、「一体感」が生まれている訳ですね。それはどういったときに感じますか。

具体的に説明するのは少し難しいのですが、朝出社したときにセーフィーの社員の方々 と挨拶したり、何気ない会話をするときでしょうか。また、「窓」越しにセーフィーの方々が働いている姿を見て、「自分たちも頑張らなきゃ」という気持ちになるなど、一緒に働いている、という感覚があります。ですので、予期せぬトラブルで切れたとき、急に静かになって、すごく不安になって違和感がありました。そういう意味では、「窓」は風景の一部になっています。

― 「窓」が入った後、一番変わったことは何でしょうか。

「窓」がなかった頃は、電話でやり取りが中心だったので、コミュニケーション上のミスが発生していました。今は製品を見ながら確認ができるので、そういったミスコミュニケーションが減りました。

― 「窓」で改善してほしいことや欲しい機能はありますか。

画角が横に広がるとよいですね。今(取材時)、そちらには他にも誰かいると思いますが、こちらからは見えません。「窓」には、社員同士のコミュニケーションをちゃんと取れるようなツールであってほしい、ということですね。

― ありがとうございました。

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